白い腹
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モノグラム著、ピエブックス発行(初版第1刷が2005年6月、以下は今年2月の第3刷による)。何かとタイトルを見かける本なので買つてみた。SX-70の使ひ方に限れば、ひと通りのことは書いてあるし、キレイな写真も載つてゐる。と、見てゐたら何だか怪しい。
Fujifilm MX800 w. Kenko Close-Up Lens No.10 + FI-800GT Film
昼に採つた貝を、真水のなかでこすり合はせて洗ふ。洗つてゐるうちに、まるで宝石のやうに見えてきて、火を入れて色褪せてしまふ前に。
ほんたうは砂を吐かせてゐるときが一番の見もの。海水につけて、静かな暗がりに置く。そつと覗くと、浅蜊たちは口や舌を長く伸して、活き活きと動いてゐる。まさしく動物である。しかし、もし閃光でもあてやうものなら、驚きのあまり、彼らは自らを傷つけてしまふだらう。
2006/05/23(火) 18:02:17 [polagram] #
Fujifilm FP-100C film
雨の日の手慰み。百円ライターが生活感を醸し出してゐる、か。
外国にはpolagram(ポラグラム?) と呼ぶ人もゐるやうだが、これが富士のフィルムであるのはさておいても、要するにインスタントフィルムを用ゐたフォトグラム。試しに初めてやつてみたが、これも極めてインスタントにできあがる。
Fujifilm Robo Ace + Ace Film
朝の濃霧がややはれてきた。貨物船が行くのを見る。エンジンの音が聞えてくる。
似たやうな写真ばかりになつてしまふ。分つてゐるけれど見えないことが面白いのである。
Fujifilm Robo Ace + Ace Film
小雨だが空は明るい。よく見ると雨の作る波紋や、雲の影が水面に映つてゐるのがわかるが、モニタでは省略。
必ずしも写真に不向きではない天気だが、傘を差しながらのインスタントカメラの扱ひにくさ。
Fujifilm Robo Ace + Ace Film
関係ない話。蟹の爪はうまいものだが、蝦蛄の爪もいけると言ふ人がゐる。前歯の尖でしがんだら、たしかに味がする。しかし小さい小さい、向日葵の種よりも。
Polaroid Xiao w. Tele Converter + Pocket Film
昔「ジョーズ」といふ映画があつて、それに出てくる船もこんなものをつけてゐた(後側に立つてゐる鉄棒みたいなやつ、網を引揚げるのに使ふ)。映画は鮫狩の話だつたけれど、この船に乗つてゐる人たちは汐干狩。
Fujifilm MX800 w. Kenko Close-Up No.5 + FI-800GT Film
カメラごと顔を近づけると目に甘みを覚えるまでの芳香。これで新規開店特売百円だから、商売する人もなかなかたいへん。
2006/05/12(金) 22:06:57 [tip] #
Polaroid Xiao w.Tele Converter x3 + Pocket film
シャオにデジタルカメラ用の三倍テレコンバーターレンズをつけた、いや、テレコンにシャオを貼付けてみた。画角は中望遠程度、大したことない。画質は良し(悪くならない)、さすがニコンのEDレンズ、といつても元が元だから意味ないか。
工夫してレンズをさらに近くに置ければ、周囲のけられは無くなるが、そこまでは面倒。いかにも遠くを見てゐる感じでいいや。
画角の比較:
※クリックで拡大
Polaroid Xiao + Pocket film ; (top)w.Tele Converter x3 ; (bottom)w.Wide Converter x0.6
ワイドコンバーターもつけて比べてみた。よく見ると好いけど、小さい画面でさらに小さく写すのは得策ではない。
カメラとして物凄く不自然な形。また、露出が全く変へられなくて天気の良い日しか使へない。
Fujifilm MX800 w. Kenko Close-Up Lens No.10 + FI-800GT Film
またぞろ夜ふけに台所を物色してゐたわけだが、それで楽しいかと問はれれば、「写真は複写だ」とどこかで聞いたやうなことを呟くしかない。しかし、それならスキャナーに直接載せてもいいか。
「雪の宿」を知らない人は以下参照:
http://www.sanko-seika.co.jp/shohin_db/1_index.html
これでここを始めてひと月が経つた。とりあへず毎日続けてみたが、さて意味があつたか、どうか。
Fujifilm MX800 w. Kenko Close-Up Lens No.10 + FI-800GT Film
彼が作つたのではない。千葉に転勤になつて、正月に会つたときにくれた。それがまだ残つてゐるのは、皮を剥く手間が、とは言はずもがなだつた。さう言へば「ま、千葉だから」と渡された。ほとんど記号としての土産。
接写ストロボを使用。倍率は約1.5倍。ピントを合せるのがちと難しい。小さなスプリットイメージで、皺を探るやうに。
藤田一咲『ポラロイドの時間』(2006年、エイ出版社)は文庫本の後半が「ポラロイド図鑑」になつてゐる。そこが見たくて、ちよつと前に買つた。図鑑は壮観である。見飽きない。藤田氏の作品にもなかなか佳いものがある。まづまづ満足できた。
誤つた記述がある。肝心なところなので一応指摘。28ページの「SX-70のしくみ」の説明文より:
シャッターを押すと光はファインダーへ向かう部分をカットされフィルムへ。フィルムに向かう光はミラー にあたり、フレネルレンズを通って左右を逆にして写される。
シャッターを押す
は「シャッターボタンを押す」の慣用的表現だから構はないが、フレネルレンズを通して写真を撮るとは常識からしても、ありえない。それでは同心円模様が写真に出てしまふ。フレネルのパターンはファインダーで像を観察するときに見えてゐる。これはレンズといふよりフレネルミラーで、その面上の像を観察しながらピントを合せる仕組みである。これは撮影時には使はれず、上に跳ね上がる。レンズから入射した光は撮影用ミラーだけを介してフィルムへあたる。撮影用ミラーはフィルムパックを抜いて、中をのぞくと見える。
ちなみにフレネルミラーの画像はTHE HACKER'S GUIDE TO THE SX-70の「分解」のコーナーで見られる。渦巻き模様がピカピカ光つてゐるのが分る。
2006/05/06(土) 20:21:54 [カメラやフィルム] #
カメラ話をしないでもない。ここのところ集中してポラロイドと富士のインスタントカメラをいろいろ使つてゐるが、一台選ぶとすると迷ふことなくポラロイド690となる。
初めて触つたのは昔々のカメラショー、日本ポラロイド社のブース。そこに活けた薔薇があつて、見本のカメラでのぞけと言はんばかり。水の底から浮んでくるやうに花瓣がファインダーのなかに現れたときには、本当に欲しくなつたものだ。が、高かつた。四万円くらゐだつたか。そのときはまだ、ポラロイドはあくまで記念写真用の道具といふ認識である。ニコンの交換レンズのはうに必要を感じてゐた。やつと手に入れたのは、かなり値段が下つてからである。
690の長所をあげれば、先行のSX-70と共通することが多い。基本的なデザインは全く同じなのだから当然である。一眼レフでありファインダーが見やすい、自動化されてゐると同時にピントや露出が自由に設定できる、接写が容易、十秒間を超える露光ができる、何より操作性が良い。カメラとしては普通の特長ばかりだが、これだけ条件がそろつたインスタントカメラは、いまだにSX-70系の内にしかない(もし、他にあれば教へてください)。そして、その内にあつて高感度の600フィルムが使へる機種だ(SLR680もですが)。
ソナー、ストロボと建増された部分が、見た目はともかくとしても、携帯性を損ねてゐるとはよく言はれることだ。実際、収まりの良い鞄がなかなか見つからない。折畳んだときには細長くて、折れてしまひさうだ。しかし無いよりはあつたはうが良い機能だ。オートフォーカスは速い。ピント位置に応じてストロボの角度が変るところなど、よくできてゐる。
ただ、レンズの描写において欠点がないわけではない。それについては、またいづれ。
Polaroid SX-70 + SX-70 film
Fujifilm MX800 + FI-800GT Film
波が少しあつて、ぶれやすい状態。足下も揺れてゐる。アンダーに撮つたものがどうやら止つた。プリントに顔を近づけて目を凝らせば、藤壷の口が分る。
光を反射させながら動く水面は、それだけでも見飽きないもので、ついつい写真に撮つてしまふ。できあがつてみると、ありきたりな印象なのだが。
左下の白いところは手すり。気をつけてゐたが入つてしまつた。このカメラは一眼レフだが視野率が90%だつた。入つてしまつたら気にしない。
Fujifilm Instax 500AF + Instax Film
私だつて青空を見れば人並みの感じ方はするが、別にそれを求めて写真に撮ることはない。子供の絵ではないのだから。鳥が群れるのを眺めるのは面白いが、それを大砲のやうなカメラで撮るのは別の趣味だらう。
実際のプリントを見たはうが分るのだが、富士の instax フィルムは曇りでも色が濁らない。濁つてしまふフィルムもあつて、それが悪いわけではないが、いつも好ましい濁り方ではないのが難しい。
Polaroid 690 w. Close-Up Lens + SX-70Film
潮の好い時期は限られてゐるわけで、それを思ふと行かずにはゐられないのである。このあとカレーに入れた。濃厚な味。
どう見てもアンダーになつてしまつたが。料理の途中なので頑張らない。そのときの気持ちが表れてゐるのだ、といふことにしておかう。
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Author:汐ヒ
海辺の小さな町で小さな写真を撮ります。
カメラ、フィルムなどに関する質問などもどうぞ。インスタント写真の楽しみが、多くの人にひろがることを願つてゐます。
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