1200siのこと

2008/07/05(土) 21:33:22 [カメラやフィルム] #

埋立地

こんな写真だけでは何なので、今さらのカメラ話。

1200siはポラロイドカメラで最後まで残つたうちの一つである。かうやつて見せるとさうでもないのだが、レンズがひどい。ちよつと周辺にいくと細かいところが潰れる。色が滲む。多くのスペクトラと全く同じく、である。

スペクトラはファインダーや操作性はよくできてゐる。オートフォーカスは正確。背面をみると設定は一目瞭然。すっきりと四角い枠が見えるファインダーには距離表示まで出る、適宜の警告音も便利。しかし肝心のレンズがいけない。クインテックレンズ(一種の非球面レンズを光軸と垂直方向へずらしてピント合せをする)は発明だつたらうが、ここで止まつてゐては成功とは言へまい。気にしない人のはうが多いかもしれないが。

1200siは、最初のスペクトラからリモコン端子を省略し、外装の部品点数を減らしてゐる。もちろん1200フィルムに対応させてゐる(スペクトラでも1200フィルムは使へなくもない)。コストダウンした割りには安つぽくもなくて、それはいいのだが、基本的な設計が変らない。良いところはそれでいいが、悪いところもそのままである。最初のスペクトラと1200siとでは十五年の間がある。カメラといふ日進月歩の商品を売りながら、十五年間欠点の改良をしない会社が生き残れるはずはなかつた。

レンズに関して何もしなかつたわけではない。スペクトラプロはレンズをよくしたものである。これは、すつきり写る。しかし機能を盛込み過ぎて、操作性が信じられないほど煩雑になつてしまつた。ストロボを消すだけで三回もボタンを押さなければならない。露出補正は六回である。機能はそのままでレンズだけ変へればよかつたのに。

カメラにダメなところがあつても使ひ道を工夫すれば、楽しめる。ひよつとすると、それがゆゑに面白い写真が撮れる。といふのが私の方針だが、写真をあらためて眺めると、いらいらしてくるのである。今さらながら。

Polaroid 1200si + 1200 film

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チェキ用フィルムをポラロイドカメラで使つてみる

2008/07/02(水) 20:22:39 [カメラやフィルム] #

Pola Parkで紹介されてゐた、nanaさんのブログ記事を読んだ。チェキ用フィルム(instax mini フィルム)をポラロイドカメラで使つた話:

フィルムの構造の違ひから像が左右反転するのは当然であるが、全く写らないわけではないだらう、とは思つてゐた。どの程度「使へる」ものか、自分も確かめてみる。

パ 蛇 柱

使用済の600フィルムケースを利用し、instax mini フィルム3枚入のフィルムパックを作つた。それをSX-70に入れて写してみた。ピントや露出は十分合はせられる範囲にあるが、現像が十分なされない。ローラーとフィルムとが合つてゐないのだから当然と言へば当然。

自動車

nanaさんの結果をみるとそこそこ現像はされてゐる。そこで、nanaさんはやり方を詳しく書いてゐないが、たぶんこんなことだらうと思はれることをやつてみると、現像はまあまあできた。しかし、これでは、あまり「インスタント」でないのである。

また気が向いたら遊んでみるかもしれない。工夫すれば、もう少しマシになるかもしれない。が、「チェキのフィルムは、チェキで使へばええやん」と強く思ふのである。

Polaroid SX-70 + Fujifilm instax mini film ; Polaroid one rossa ...

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コダックEK8はどんなカメラか

2007/10/24(水) 23:55:08 [カメラやフィルム] #

ボート 浮子

コダックのインスタントカメラはかなりの種類が発売されたやうだが、その中でもEK8は似た物がない孤立した機種である。レンジファインダーカメラで、二重像合致式のピント合せ機構を備へてゐる。またSX-70を意識したのか、折畳みむとコンパクトな板状になる。なかなか凝つた造りで、コダックのインスタントカメラの最高機種なのである。ちよつと驚いたが、カメラ前面の比較的目立つところに、Made in Germany の文字がある。もちろんアメリカ人にも、これは魅力的な字句だつたはずである。ドイツカメラの威光も借りるとは、巨人コダックの本気が垣間見える。それだけ、先行するSX-70がよくできたカメラだつたとも言へる。

※追記(10月27日):コダックの資料によるとEK8はアメリカ国内では販売されなかつたやうである(参照:History of KODAK cameras)。この表によると1977年から1979年が販売期間。なほ手元の『インスタント・カメラ ハンドブック』(1981)といふ本には、EK8が「発売元:長瀬産業、定価48,800円」として載つてゐるから、日本では販売されたやうだ。上の記述はカメラだけを見て想像したことで、見当外れだつた。

重石 ボート

ピールアパートフィルムを使ふインスタントカメラでは距離計を持つものは珍しくないが、インテグラルフィルムを使ふ機種では、このカメラしかないと思ふ(他にあれば教へて下さい)。SX-70のやうに一眼レフではないが、自由にレンズを繰出し、意図する場所にピントを合せられるのである。操作はレンズの周りを持つてそれを回転させるか、それと連動するシャッターボタン近くの軸を指先で回転させる。その動きは、カメラ左側にあるレンジビューファインダーに連動してゐる。二重像はまあまあ、よく見えるし、精度も十分あると思はれる。ただし逆ガリレオ式、アルバダ式ファインダーだから「インスタントカメラのライカ」なんて呼んではいけない。

※追記(12月9日):ポラロイドにPronto! RF(またはModel 3000)といふ、箱型SX-70でレンジファインダーカメラがある。The Land Listによれば1977年からの製造。

Kodak_EK8

ところが、手持ちではどうにも使ひにくい(上の写真を見て、どう持てばいいか想像して下さい)。とくに縦にするとお手上げ。レンズの焦点距離が比較的長い(レンズには何も書いてないが、像の大きさから富士のMX800と同じくらゐか)こともあつて、私の腕では、昼間でも手持ちではピントの甘い写真しか撮れなかつた。しかし三脚に取りつけると快適に使へる。さういふカメラと割切れば、かなり楽しい。一番肝腎なことだが、このカメラでしか撮れない写真もある。

泥と青 竹を焼く

※関連記事:「コダックのインスタントカメラはまだ使へるか」

Kodak EK8 + Fujifilm FI-800GT film(expired) ; (カメラの写真は、Fujifilm MX900ACE + Ace film)

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instax のすすめ

2007/10/07(日) 00:03:34 [カメラやフィルム] #

船

ポラロイドがカメラを作るのを止めてしまつて、富士フィルムが世界で唯一の、インスタントカメラのメーカーになつてしまつた。この調子でいくとフィルムのはうも、近々富士だけになるだらう。ポラロイドの決めた規格であるピールアパートのパックフィルムも富士のFPだけになるのか。さう言へば、富士はFI-800GT、ACEといふ、元々コダックが決めたフォーマットのフィルムを今も作つてゐる! インスタントに限らず写真関係のブランドは数々あつたが、真に偉大なメーカーは富士フィルムだつた、とつくづく思ふ今日この頃である。

富士のインスタックス(instax)の影が薄いのが、もつたいない。チェキ(instax mini)のことではなくて、「ワイド」のはうである。チェキはあくまでも「ミニ」であるから、インスタックスとだけ言へば「ワイド」を指す。wide といつても小さなフィルムで、全体がL判の大きさで長辺側に現像液の袋をつけたので画面が細くなつてゐる。チェキを名刺の大きさにしたのと同様に、扱ひやすいL判の大きさにすることを優先させたと思はれる。その結果としての「ワイド」かもしれないが、この長細い画面が面白い。撮つたものが、うまくはまると見映えがする。はまらなければ「ゆとりがある」と見ればいい。こんな良い物をどうしてみんな使はないのかな。

カメラは今でも instax 200 がカタログに載つてゐる。インスタックスカメラとしては三番目になる。楕円形をしつこく使つた何とも言へないデザインをしてゐるが、操作性がよく、なかなかきれいに写る(レンズの仕様が二枚構成なのは、初代の100と同じだが画質は改善されてゐる)。

最も優れた機種は、二番目に出た500AFである。ピント・露出・ストロボの精度、三枚構成のレンズ、モーターの動き・音、どれも素晴らしい。デザインはカメラらしい形で、明るい、つや消しの銀色。使はないときには薄くなるのが便利だ。

造船所

Fuji Instax 500AF + Instax film(expired)

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コダックのインスタントカメラ用電池

2007/07/31(火) 13:47:21 [カメラやフィルム] #

砂止 流木

コダックのインスタントカメラは使へるか」の続き。全てを確認したわけではないが、コダックのインスタントカメラを動かすのに使ふ電池は単三形でなければ、Jサイズと呼ばれるものである。もう売つてゐないかと思つたら、富士フィルムのカタログにある。分類が「特殊用途電池」で型番は539。

カメラ店で取寄せたら、一個840円だつた。薄い小さな四角形で6V。単三形なら4本要るところだから、カメラを小型にするのに都合が良かつたのだらう。眺めてゐたら、ポラロイドSX-70フィルムに内蔵された電池のことを思ひ出した。似たやうな大きさである。いつからあるかは知らないが、少くともコダックがこれを採用したのは、SX-70に倣つたと想像されるのである。

製造元Energizer のサイトにデータシートだけがあつた。他にもこれを使ふ機械はあるのだらうが、何かは知らない。

壁

Jサイズ電池を使ふ、Kodak instant camera EK160は、レンズの後に2枚のミラーを配置し、フィルム排出をカメラ下方向にした、コダックに多い光学系を備へる。固定焦点で「記念写真用」だが使ひやすく、まづまづの写り。フィルムカウンターが見当らない。何枚撮つたのか、出てきた写真を数へてばかりになる。

Kodak EK160 + Fujifilm FI-800GT(expired)

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コダックのインスタントカメラはまだ使へるか

2007/07/03(火) 21:48:51 [カメラやフィルム] #

錨に草 巻物

コダックがインスタント写真から撤退したのは二十年前である。ポラロイドとの裁判に負けたことは今でも有名である。時は流れて、そのポラロイドも、インスタントカメラを作るのをやめてしまつた。そこで、といふわけでもないが、コダックのインスタントカメラを使つてみた。いまだに中古カメラ屋のジャンク箱には多い。オークションにも絶え間なく出てくる。何台か手に入れていけば、動くものもある。

船 船

しかしカメラに合ふフィルムが無い。無いことになつてゐる。元々のコダックのフィルム、PR10はとつくの昔に消えた。互換性のあるフジのFI-10、FI-10LTも製造中止となつて久しい。ここで諦める人は多いみたいだが、何のことはない、FI-800GTが使へるのだ。600フィルムがSX-70で使へるのと同じである。引つ掛るところを削つて、押込む。感度補正にレンズに適当なNDフィルターを貼る。(話の順序としては逆になるが、とうぜん初期のフォトラマ、Fシステムでも、同様にFI-800GTは使へる。)

港 ロープ

前から、使へるといふ見当はつけておいたが、やつとまともな写真が撮れた。カメラで、てこずつてゐた。KODAK INSTANT CAMERA EK8は、かなり面白いカメラである。しかし、これがなかなか曲者だつた。それはいづれ詳しく。ともかく、コダックのインスタントカメラはまだ使へるといふのが、結論である。

※以下リンクも参照:

Kodak EK8 + Fujifilm FI-800GT film(expired)


コダック関連記事:

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星をまとふ写真機

2007/06/27(水) 23:33:54 [カメラやフィルム] #

鎖

インスタントカメラに蛇腹のついたものは多い。SX-70だつてさうである。軽く作れる。折畳めるから携帯時に小さくできる。しかし古くなると、それに孔があく。もはや暗箱ではない。カメラと呼ぶさへも忌々しい。

光

虫のやうに小さくなつて中に入つてみた。見上げれば星空が拡がつてゐる。破れどころか、全体に劣化してしまつて補修のしやうもない。明るい部屋で外から見れば美品なのに。こんなので写真を撮ると、もはや火星人襲来の図である。

買つたカメラは二台続けて星空あり、だつた。いい値段だつた最初は返品した(上はそれで撮つた)。次のはジャンク並。で、屋根を付けてみた。

屋根付

効果を確認。

迷光堤防

折畳めなくなるから、そのまま持ち運ぶ。しまふときだけ外す。さういふカメラなのだと思ふことにした。

港

Polaroid EE100 Special(starry) + Type 669(expired) ; w.roof + Fujifilm FP-100C

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